デビルズノット〜正義とは何か〜

実際の事件だと思うと震えたわー。

特に息子が外に遊びに行っている隙に観たのも失敗。

無事に帰ってくるか心配になっちゃってそわそわしちゃったわ。

近所に森も湖もないけど、川があるし。

あ、もちろん無事に帰ってきましたけど。

しかし、警察の動きが本当に誰得???ってくらいのおかしさでね。

なんのため?

誰のため?

フィクションだったら駄作と切り捨てれば済むのに、実話だからそうもいかない。

フィクションでもあり得なさ過ぎて話になんないよー。

で、コリン様は三人の冤罪を立証するために協力する私立探偵。

事務所や身なりを見るにつけ、腕利きっぽい。

有能で、正義感も判断力もあるって、私の好きなタイプの役柄です。

今回はちょっとふっくらしていて、おひげを生やしてますよー。

か、かっこいいー。

が、しかし、映画としては、この私立探偵ロンラックスがなぜこの事件にこれほど肩入れしたのかが見えないんですよ。

別れた妻正確にはまだロンが離婚協議書にサインはしていないがやってきて、ロンになにやら過去があるっぽいことを仄めかすんだけど、詳しく出てこない。

見落としてるのかと思って、もう一回観ちゃったよ。

あれだけの熱意を持つ要因を入れてほしかったと思います。

この事件と映画は、まさに集団心理の恐怖。

大学の社会学でやったナチスユダヤ人大虐殺の集団心理を思い出しました。

あんなに矛盾だらけなのに、疑ってみることもせずに流れのままに犯人に仕立て上げられた未成年3人を悪しざまに罵る大人達。

三人とも知的障害だったり、家庭環境に恵まれていなかったり、前科があったりで、三人とも保護者の姿は見えず。

だからこその犯人だったのかもしれない。

警察は、自分たちの威信のため早く解決したかった。

住民たちは、怒りと恐怖から早く犯人を捕まえてほしかった。

そんな願望から、彼らを犯人にするのが正義になってしまった。

警察の中でも、矛盾を感じている人間はいたと思うけど、そこは

組織の集団心理が働きます。

奴らは犯人であるはず。

上司がそう言っている。みんながそう言っている。

だからそうなんだ。

だからそこを突き、大義名分と許可を与えられるような人間が現れると大勢の人間を動かして戦争なんかできちゃうわけですよ。ヒトラーとかね。

会社なんかでもよくそういうのありますよね。

私もよく感じたよー。

自分の会社の常識が外の世界でも常識だと思っている人(笑)

他の会社の人にも平気でそれを強要してくる人。

こういった場合、常識は正義にも置き換えられるよね。

よく空気を読めとか言うけどさ、空気読んでばっかりいるとこういうことも起こり得るよ!!

ということ。

何かおかしいと感じたら、誰得なのかちゃんと自分で考えること。

たとえ声をあげられなくても、せめて心の中ではNOと言うこと。

空気を読むのはそれからだ。

怒りや悲しみや憎しみを感じるのは思う存分感じればいいが、

それをぶつける先を見つけようとしちゃいけないね。

それとこれとは別の話だよ。

あれだけ大騒ぎして、裁判までやったのに、真犯人は未だ捕まっていない。

不幸な事件は、さらなる不幸を生んだだけという救いようのない事件。

ところでこの映画のリースウィザースプーンですが、すっごい太ってるのは妊娠でもしていたのかしら?

最初は妊娠している設定?それとも妊娠している時期に撮影?とか気になっちゃった。

映画評で見ると、皆実際の人物とそっくりになって撮影したらしいから、パムはふくよかな人だったのかもしれないね。

パムは、悲しみでうずくまりながらも冷静に事態を観察していた。

それは、息子を殺した人間を見つけたいから。

彼女にとってスケープゴートなど必要ないからね。

その一心で、とうとう夫に疑惑の目を向けるところで映画は終わります。

本来の目的を遂げるために、不都合な真実を受け入れたパムは本当に強い人だと思いました。

スティーブが遺体で発見された時に、倒れて暴れるパムを見て泣いたわ。

起こった事件だけでなく、善良な市民とされる人の浅はかさ、残忍さが恐怖を煽ります。

やなせたかしさんも

正義は時代や状況によって変わるから、絶対的で万人に共通する正義は存在しないというようなことを言っています。うろ覚え

自分が思う正義や常識は人に強要してもいいものなのかどうか、また他人から勝手な正義や常識を押し付けられてないか、日常の些細なことから確認することは必要だとしみじみ考えさせられる映画でした。

うん。

これはこの事件を知るための映画だね。